大判例

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東京高等裁判所 昭和45年(ネ)127号 判決

三、然らば被控訴人の本件土地の使用が使用貸借であることを前提としてその使用貸借の終了による返還請求権ならびに所有権にもとづく控訴人の本訴各請求はその余の点について判断するまでもなく理由がなく、失当として棄却すべきである。

四、なお控訴人は前記「証」と題する書面(甲第二号証)を基礎として本件建物収去土地明渡の請求をなすもののごとくであるが、被控訴人の本件土地の使用が使用貸借でなく被控訴人主張の家屋の賃貸借に附随して使用を許されているものであること前記認定のとおりであるところ、右書面の主たる内容とするところは当時懸念されていた控訴人の本件貸家の表通りが拡張され、これを後方に移転すべき必要が生じた際には本件建物を無条件で収去するというにあることはその文言自体及び原審証人福田勝太郎の証言(第一回)により認められるが、その他にも右書面には「控訴人において事情がある時は無条件で建物を取払う」という趣旨の文言があるから、控訴人と被控訴人間に同旨の約定が成立したといえないことはないが、本件土地の使用は店舗兼住宅の賃貸借に附随し、その一部をなすこと前記のとおりである以上、右約定部分は正当事由の有無にかかわらず賃貸借の一部を終了させるという点で賃借人に不利なものとして借家法第六条によりその存在を主張しえないものというべきである。

(浅沼 岡本 田畑)

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